さて昨年に引き続き横須賀最大のJAZZイベントであるトモダチジャズ及び今回同時開催されたYOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVALに出かけてまいりました。前回1日だけだったのに対し、今回は2日連続で見てまいりました。
電車とバスで行ってみたその3:20221105横須賀トモダチジャズ2022
横須賀トモダチジャズ2023
YOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVAL
どぶ板通り~公務員バンドの日米差~
さて今回はどぶ板通りのメイン(?)会場から向かいます。前回同様、フリーマーケットであるどぶ板バザールが同時開催されていました。また道路には「DOBUITA STREET」、「スカジャン発祥の地」と書かれたプレートがありました。その他にも横須賀になじみのある有名人の手形レリーフがありますので訪れた時に探してみるのはいかがでしょうか?
All-aboutどぶ板@どぶ板通り
さてどぶ板通りではまず米海軍第7艦隊Far East Editionによるライブが行われました。昨年は日程の都合で見れなかったのでやっと念願がかなった感じです。メイン会場らしく多くの人達でごった返し、スタッフの皆さんから「通り道を開けてください」と言う呼びかけもなされました。
海軍による演奏と言う事でブラスバンドっぽい演奏かなと思っていたのですが、ちゃんとJAZZしていました。やはり7つの海を駆け抜ける海軍にふさわしい技量でボーカルの歌声だけでなくバックのソロも中々なものでした。
さてそんな米海軍第7艦隊の演奏の後は上地市長によるパフォーマンス、一見歌っているように見えて今年同時開催となったYOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVALの説明でした。市長がロックが好きなのは昨年のオリジナルデザインの発表会でも言っていたので驚きはなかったのですが、ただ問題はロックすらJAZZのジャンルに取り込みそうなトモダチジャズでロックとジャズの境目がどこにあるのかは気になりました。
電車とバスで行ってみたその3:20221105横須賀トモダチジャズ2022
続いては日本側海上自衛隊横須賀音楽隊による演奏、米第7艦隊の演奏がJAZZならこちらはブラスバンドと言う印象が強い編成です。所謂プラグでスピーカーに繋がる楽器がない為この編成のままマーチングできそうです。キチンと譜面が用意されているのですがおかげで演奏者の顔が見えづらかったというのも特徴でした。
漫画などで船の仕事を描く際に良くラッパの演奏で船員さんが起床するシーンがあると思うのですが、トランペットのソロを聴くとそんな雰囲気が伝わってきました。後ろの巨大なホーンはロックではベースにあたるリズムセクションを担っている感じでしたが小柄な女性が演奏しているのはなんだかんだで小柄でもさすが体力のある自衛隊員らしいなと感心してしまいました。
ボーカル曲は「かもめが飛んだ日」、ご当地ナンバーと言った感じですが若い人にはわかりづらいかもしれません。しかしなんだかんだで技術はしっかりしていました。こうして第7艦隊と自衛隊の演奏を続けて見ると何となく日米の違いが感じられて興味深かったです。
ランチタイム1日目~市場食堂で漬け丼を頂く~
さてそんな日米の名演後にランチと洒落込みます。1日目のランチは市場食堂で白身魚の漬け丼とたこわさと洒落込みました。三崎に近い横須賀だとマグロと考える方も多いかもしれませんが、こういったメニューもなかなか行けます。ここは横須賀中央でランチや夕食を食べる時には良く行くお勧めのお店です。お酒を飲むにも良し、ご飯を食べるのにもよしですので、横須賀中央でお魚系のメニューが食べたいと思った際はどうぞ
三笠通り~市境を超えてやってきた地元の大学生たち~
続いては三笠通りに向かいます。三笠通りではゴスペルユニットM Gospel Tokyoのパフォーマンスが行われていました。ゴスペルユニットですがJAZZ/ロックの枠組みではJAZZになるようです。
さて演奏としてはメジャーなナンバーとしてはSeptember、手を振りながら楽しそうな感じがゴスペルのらしさを感じさせました。
M Gospel Tokyo
M Gospel Tokyo@Youtube
続いては関東学院大学JAZZ研究部の演奏、関東学院は横浜市の大学と言うイメージですが、メインキャンパスが横須賀市との市境に近い金沢八景・金沢文庫と言う事で、横須賀に縁のある大学と言うイメージがあります。MCでも横須賀に遊びに行った話が出ていたのが微笑ましかったです。行政区域こそ違いますが横須賀を地元とする大学生たちの演奏、これからも横須賀で遊び活躍してほしいと思うばかりです。
YOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVAL中央駅前会場~若者たちの演説(パフォーマンス)~
さて続いては市長の肝いりで同時開催されたYOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVALの中央駅前会場へ、会場では「歌うたいのバスケットボーラー」ことはせとも。のライブ、多分ロックのジャンルに入ると思うのですが、繊細なラブソングが多かったです。
続いてはリクルートスーツにアコースティックギターと言ういで立ちが特徴のうぴ子のライブ、なんと言うかスマホのある時代の若い人の魂の叫びと言う言葉がぴったりのソウフルなボーカルが印象的でした。そして彼女のいるステージが市長選挙の際に上地市長が最後の演説をした場所なのを思い出しました。政治家であると同時にロッカーと自分を定義づける市長にとって、多分ロックのパフォーマンスと政治的な演説は同じ位相にあるもので、そして彼にとって最高の華舞台であった場所で若い人にパフォーマンスをしてほしかったのだろうなと思いながら2人のステージを眺めていました。
そしてそんなうぴ子のステージ中にイルミネーションの点灯イベントがありました。彼女とファンのカウントダウンでイルミネーションが点灯され盛り上がるというのはなかなか粋な演出でした。
JAZZパレード~JAZZがどぶ板を練り歩く~
さて2日目はJAZZパレードからスタートします。このパレードでは早稲田大学ニューオルリンズジャズクラブによるパレードです。1日目の自衛隊を思わせるブラス編成となっていました。
早稲田大学ニューオルリンズジャズクラブ
さてパレードはまずどぶ板バザール中のどぶ板通りを陽気なナンバーを奏でながら巡ります。後ろからはギャラリーが続き、場所によっては大行列となっていたのが印象的でした。
そして歩き続けると思いきや、どぶ板通りの入口にある艦マニアの前でミニライブを行いました。トランペットのソロもあり、なかなか頑張っています。艦マニアはアニメの聖地巡礼イベントなどでも積極的に参加しているので巡礼時にお土産を買ったという方も多いのではと思います。
艦マニア
電車とバスでGo!その9~1980年代の横須賀を探す~シェンムー聖地巡礼
さてパレードはホテルニューヨコスカの前を通ります。このホテルニューヨコスカでは夜の時間帯には投げ銭ライブも行われました。東京に近いので日帰りで訪れる人も多いと思いますがディープな横須賀を味わいたければどぶ板通りに隣接しているのでお勧めできるお宿です。
どぶ板通りを抜けて三笠ビル商店街入り口の大時計の前でもミニライブが行われました。ここはバスの通りが多いので雑音も多いですが、一方で横須賀の街を行く人たちが足を止める場所です。後ろにはトモダチジャズのポスターもあるという中々写真を撮る身としては有難い設定でした。
さて最後はバス通り沿いに横須賀中央駅へ向かいます。その道中には横須賀のJAZZ名所とも言えるサックスプレイヤーのベンチがあり、大学生たちにとってもこのベンチは珍しいのか皆で注目しながら進んでいました。初めて見たパレードでしたが特にどぶ板通りでの陽気な大名行列はなかなかな見物でした。
ランチタイム2日目~隠れた名店でとんかつを頂く~
さて2日目のランチは1駅分歩いた後と言う事もありボリュームが欲しくなりやなせ本店でとんかつと洒落込みました。きちんと作られたお味噌汁も含め昔ながらの少しリッチな停職と言った感じで、当然とんかつの方も美味しかったです。上のお店の写真にある様に本当に細い路地にあるお店ですが、なかなかあたりでした。
リドレ横須賀~手廻しオルガンこれも横須賀のJAZZなのです。~
さてお腹もいっぱいになったところでパフォーマンスに戻ります。やなせ本店にもほど近いリドレ横須賀前のステージではKino Asaさんによる手回しオルガンのパフォーマンスが行われていました。上の楽器は紙芝居付手廻しオルガン、演奏する曲の巻物を読み込ませて手廻しで音声を奏でます。一番下のふいごで空気を送り込み真ん中の笛で音声を奏でる仕組みです。そしてその空気の有効活用か人形やかごの鳥が躍る様相も見る事が出来ました。何と言うかメルヘンで穏やかなパフォーマンスでほのぼのとしてしまいました。これがJAZZかと疑問を持たれる方も出来ませんが、これが横須賀のジャズなのです。
YOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVAL三笠公園会場~おっさん達の生活から生まれるJAZZ
さて続いては三笠公園会場に、YOKOSUKA JAZZ ROCK FESTIVAL三笠公園のステージは長年親しまれて来たものの7月末で運転終了した音楽噴水の跡地でした。三笠公園のステージとしては海に向かった少し小ぶりなステージがあり、公園の芝生から見るのも中々なものですが、こちらはステージも大きく、背景も中々な雰囲気があります。
さてこちらのステージではその大きさを生かしてビッグバンドによるJAZZ演奏がメインでした。まずは家族の目をかいくぐって飲み会をするために演奏活動をはじめ、演奏活動が本当である事を証明するためにためにイベントに参加するというよっぱーずの演奏、なんと言うか普通に働いている人達が生活の中で時間を捻出して生活の楽しみとして行っている音楽としてのJAZZが見れるのがこのイベントの魅力に感じます。
MCでは茶化しているのですが、実際きちんとイベントに出て演奏できるという事では、やはり相応の練習を行っている訳で、仕事や家の事をこなしたうえで、時間作ってやっているんだなぁと思うとビッグバンドの豊かさを斜め上の目線から感じて今いました。
続いてこの会場のトリとなるMF Tribute Bandによる演奏です。このバンドはメイナード・ファーガソンの音楽を愛するプレーヤーたちによって2005年7月に結成されたバンドであり、ファーガソン本人から公認されたバンドとして横浜を拠点に活動しています。
さすがにアーティスト公認のコピーバンドだけに気合の入った演奏が見られました。
また奇抜なビジュアルのパーカッションもコンゴだけでなく様々な楽器を堅実に演奏し、パフォーマンスを下支えしているのが印象的でした。
それだけでなくホーンを中心とした多彩なソロも素晴らしかったです。実際にトリを飾るにふさわしい演奏でした。
投げ銭ライブ@Kent倶楽部~JAMセッションで味わうJAZZと言うコミュニティの濃厚な魅力~
さて今回は夜の部とも言える投げ銭ライブも行われました。その中でどぶ板通りのKent倶楽部にいってきました。
店内はこじんまりとしていますがなかなかアットホームな雰囲気、ただこの日はイベントだけにすごい混雑でした。写っているのは日本人ばかりですが、カメラの死角にはアメリカ人もいました。
このお店の面白さはピアノの位置、なんとグランドピアノがカウンターのテーブルの下に配置されていて店員さんが外に出る際はピアノの椅子の後ろを通る事になります。
そうして演奏が始まります。この日はJAMセッション、楽器を持ってきた演奏者が演奏すると決まった曲に演奏で参加する形となります。ここでは赤いジャケットが粋なお爺さんがメインと相成り、おねぇさんもボーカルで参加していました。またこの日のメインは頭にバンダナをまいたギタリストの杉本篤彦がスペシャルゲストで参加していました。
とあるナンバーではクラリネットのお兄さんとSaxのおじさんが同時に同じ旋律で参加しようとして結局クラリネットのお兄さんが参加しました。ちなみにSaxのおじさんは次の曲に参加していました。各地でJAZZ喫茶やJAZZバーのようなものがなんだかんだ生き残ったのは単に聴く音楽なだけでなく、こうして楽器を弾くことで参加する音楽であり、音楽を通じて老いも若きも男も女も参加するコミュニティと言う側面があるからなのかもしれません。単にステージで演奏される音楽をお客さんとして聴くだけでなく、こういった狭い濃厚な場で演奏で参加したり、コミュニティへ参加する事で濃厚な時間を過ごすという側面があったからなのではと感じます。夜の横須賀でお酒やコーヒーを片手に遅い時間までJAZZと言う音楽を肴に濃密な時間を過ごすのも悪くない、そんな感情を抱きつつこのJAZZのお祭りを後にしました。
エピローグ~横須賀のイルミネーションを少し見ていく
さてJAZZを味わった2日間でしたが、最期にエピローグ的に横須賀のイルミネーションも見てきました。ちなみに時系列的には11月4日の1日目になります。まずは中央の駅前の横須賀中央大通り、Yデッキ上から展望してみました。ターミナル駅のメインストリートと言う定番パターンですが、横須賀の場合、人通りが比較的あるのでぬくもりを感じます。また現在この大通りのイルミネーションフォトコンテストが行われていますので興味のある方はどうぞ
横須賀中央大通りイルミネーション
横須賀中央大通りイルミネーションフォトコンテスト
続いては汐入の駅前、こちらはメルキュールホテル等比較的新しい建物が多いせいか、綺麗な感じがします。
続いてはコースカ、こちらはENJOY!夜スカ!~イルミネーション&ナイトクルーズ~と言うイベントの一環でイルミネーションが行われました。該当も相まってなかなか幻想的で恋人のいる方は一緒に来ても面白いかもしれません。コースカでは他にクリスマスツリーやプロジェクションマッピングなども行われますのでそちらもお楽しみどうぞ
ENJOY!夜スカ!~イルミネーション&ナイトクルーズ~
2023コースカクリスマスツリー&プロジェクションマッピング
またイルミネーションではないですが港の夜景も良いものです。写真のヴェルニー公園では2024年2月までイルミネーションが行われ、カウントダウンイベントのメイン会場にもなりますのでそちらもお楽しみに。
よこすかカウントダウン2024
ヴェルニー公園「横須賀ウインターイルミネーション」
如何だったでしょうか?昼も夜も充実した今回のトモダチJAZZレポート、特にJAMセッションなどディープな横須賀の魅力が届き、京急・横須賀線でよこすかを尋ねるきっかけになって呉れたら幸いです。
今回訪問先に行くのにお得なキップ
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